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グルメ多動力/堀江貴文

あらすじ

 本書「グルメ多動力」はホリエモンこと堀江貴文が、自ら関わるアンバサダーユニット「WAGYUMAFIA」と、やはり自らがプロデユースしたうまい店が探せるグルメアプリ「テリヤキ」によって得た知見を元に、最先端のグルメの総括と、日本の飲食業界の未来へ向けての提言をするふりをした最近思ったことエッセイ風語りおろしである。

 

本書との出会いについて

 本書の内容についてふれる前に、どうして私がこの本の感想を書く気持ちになったかを書きたい。

 一般的に堀江貴文ホリエモン)の印象というのはどういったものであろうか。うさんくさいとか、信用ならないとか、元犯罪者とか、金の亡者とか、空気を読まない人とか、利己主義とか、アスペルガーっぽいとか、いけ好かないマイペース野郎とか、そんな言葉が並ぶのではないだろうか。

 ホリエモンライブドア事件でなぜ逮捕されたのか?ということについては私はいまだに疑問をもっている。あの事件は少なからず見せしめ的な要素があったと考えている。そうでなければ、なぜライブドア事件では逮捕者が出て、東芝粉飾決算では逮捕者がでなかったのか、その違いがさっぱりよくわからない。事件の質、特に本質的な部分に何かの決定的な差があるようには感じていない。個人的な感覚では理不尽で、不当なものに思えて仕方がなかった。おそらくはホリエモンは私以上に同様の感想を抱いたと思う。

 ホリエモンはその受刑期間を無駄なものとしなかった。その時間で多くのことを学んだ。彼は東大出身(中退)でもあり、その知力、ポテンシャルが高いことは間違いなかったが、彼はそこからのさらに教養的な積み上げをおこなった。通常の人ならばマイナスとなる時間を、そうはさせなかった。逮捕前からおこなっていた有料メルマガをストップさせることもなかった。

 そのホリエモンが昨年に「多動力」という本を出版した。ホリエモンは自ら、本を執筆したりすることはなく、インタビュアーにインタビューを受け、それを書籍化するスタイルでたくさんの本を出版している。ホリエモンの言葉を借りれば「ベストセラーもコピペ」で作れるそうだ。

 その「多動力」にはホリエモンなりの現代を楽しく、うまく生き抜くコツみたいなものが書かれていた。本書「グルメ多動力」は、多動力をさらにわかりやすく説明した、しかも、飲食店の経営にしぼった方法論のヒントみたいなものがたくさん書かれている。

 私は飲食店を経営することも、飲食関連の仕事で働いたことも、今後そういったものに関わることもないけれど、「食う」ということは誰しもが毎日必ず、関わらなければいけないことだ、その方向性から本書を楽しく読んだ。

 ホリエモンと飲食と言えばテレビ番組なのかツイッターなのかはわからないけれど、「寿司屋での修行なんて意味がない」という名言がある。その内容の真意もこの書には書かれている。TV番組かなにかの発言では「Youtubeの動画で見ればいい」といった発言で物議をかもしたが、本書「グルメ多動力」を読むと少しだけその意味が理解できる。

 ところで、ここまで書いてある内容を読んでいただければ伝わると思うが、私はホリエモンに対して好意的である。彼の言動や、行動に対して好意的である。もちろん、すべての発言に対して同意するわけではないけれど、比率で言えば概ね好意的であると捉えていただいてかまわない。

 何が私をそうさせるのか、そう思わせるのか、ということについては単純で、ホリエモンはなんだかんだ言って、話の細部つまりディテールにおいては個人的に信憑性が高い部分が多いと感じているからだ。そのあたりについては後ほど。

お店選びもインスタ映えで検索

 2017年から2018年にかけてリアルのお店を席巻しているキーワードがある。それは「インスタ映え」だ。またか、またインスタ映えか、と思われるかもしれないが、個人的にはインスタ映えという言葉の伝播力、感染力はすごいと感じている。

 こんな私ではあるが、色々なお店(飲食店/カフェ)などで食事をしたりしている。そうすると、周りのお客さんから「インスタ映え」という言葉が聞こえてくるではないか。カフェとかイタリアレストランはもちろん、それは中華料理のお店であっても、ラーメン屋であっても、つけ麺屋であっても、うどん屋であっても、チェーン店じゃないハンバーガー屋であっても、本当にどこでも聞こえてくる、わりと本気の流行語だ。

 そんな「インスタ映え」を飲食店は取り入れるべきと、ホリエモンは熱く語っている。世界観を作り上げれば、地方のお店でも集客できるとすらホリエモンは豪語している。ホリエモンが「すごい冷やし中華」として取り上げたのは栃木県足利市のラーメン屋さんだ。ビジュアル的に成功しているようでグーグルで画像検索すると、この「すごい冷やし中華」の画像ばかりがヒットする。

 ここには一つ示唆があって、インスタ映えしそうにないメニューですらインスタ映えさせることができる、ということだ。

 お店選びをインスタグラムの検索でおこなう顧客層が増えているそうだ。食べログやRetty、ぐるなびではなくインスタグラム。ビジュアル的に画像で検索して、その中で感覚の合うお店を再度詳しく調べると言った手順にでもなるのだろうか。若い世代の感覚とも思える。

 これに対して飲食店側は手をこまねいて指をくわえて眺めているわけにはいかない。

 確かに言われてみれば、ステーキ屋で焼く前のお肉をドーンと誇らしげにシェフに見せられたことがある。あれは、ほら、お前の手持ちのスマホで写真をとってSNSツイッターなり、フェイスブックなり、インスタグラムにでも拡散しろよという合図だったんだろうか、と今さらながらに思う。

 

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投稿したくなるシーン

 このSNS、特にインスタ映え全盛のこの時代において、飲食店がなすべきは何か?ということについては、もちろん、SNSに投稿したくなるシーンの提供ということになる。

 それは色々な方法がある。色々なインスタ映えの手法がある。

 もちろん盛付けの方法でもあるし、素材の美しさでもあるし、器の美しさでもあるし、切り口の美しさでもあるし、意外性のコラボレーションでもあるし、特別なシチュエーション/場面でもあるし、店主/店員のキャラクターでもあるし、本当に直球の撮ってくださいというお願いでもあるし、とにかく見せたら撮らずにはいられないという瞬間の構築ではあるように思う。

 どうやって投稿したくなるシーンを作るのか、それが今、求められているとホリエモンは語る。

 インスタグラムの活用は、自分で撮ってアップするだけではまだ不十分で、どれだけお客さんを巻き込むかが重要となっている。

 「撮らずにはいられない」「誰かに見せたくなる景色」の連続を演出できれば、もうそれだけで、あなたは勝ち組だ。

 

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ドタキャン対策ビジネス

 ネット上で時折、飲食店のドタキャンの話題がタイムラインに流れる。大体の場合、10人とか20人の大型客が、予約をしたのにもかかわらず当日にキャンセルをする、もっと悪質な場合はキャンセル連絡すらない、というものだ。店主は食材10人分なり、20人分が無駄になったとツイッターなどで嘆くのがお決まりのパターンだ。

 この話題は人々の関心を大きく集めるらしく、フェイク・ニュースすら流れたりする。

 ドタキャンは飲食業界にとって深刻な話題だ。食材はもちろん鮮度が大切なので、単純な時間あたりの売上の機会損失だけでなく、食材の破棄による損害が出る。

 キャンセルは大口客だけの問題ではない。普通の2人3人のお客さんでも同様の問題は起こる。

 ネットの普及により簡単に予約が出来るようになったこともあり、お客さんは気軽にキャンセルをする。実はその感覚はわからないでもない、ネットの予約を自動販売機の販売ボタンか何かのように気軽に押しているんだ。けれど、キャンセルされた店舗側としてはたまったものではない。

 そんな中、店舗はいくつかの取り組みを行っている。どちらも人気店ならでは取り組みとなるだろうけれど、1つ目は、「チケットぴあ」で予約券を販売するというものだ。例えば、水族館や科学館、美術館のような催しものがある場合には確かに、チケットぴあで入場券が買えたりする。あれと同じ要領だ。予約券はもちろん、来店するとキャッシュバックされる。2つ目はLINE(ライン)やフェイスブックを利用するというものだ。これは常連客に、空きテーブルが出来た段階で案内を送ることになる。キャンセル待ちをSNSで募集するという手法になる。

名言「寿司屋で修行なんてするな」

 ホリエモンの最近の名言としては「寿司屋で修行なんてするな」というものがある。

じゃあどうすればいいんだ?の問いかけにYoutubeなどの動画を見れば良い、と答えてしまったせいで失笑を買ったが、事の本質はそこにはない。

 かつて、情報伝達の手段が限られていた時代には「どうやったら美味しい酢飯を作れるのか」「魚の旨さを最大限に引き出す包丁の使い方」といったものは、一部の親方のみがもつ貴重な情報だった。それを引き出すには、弟子となり、下積みを何年もするしか方法がなかった。それしか貴重な伝統技術を受け継ぐ方法はなかったのだ。

 けれど、時代は変わった。それこそ、そういった情報はYouTubeにすらある。もちろんYoutubeにある、といったのはものの喩えで、本当にそんな情報があるかどうかはわからない、けれど、それくらいに情報を入手する手段は格段に増えている。オープンソースの時代というのは何か違うとは思うけれど、正解は親方だけの所有物ではない。

 もちろん寿司屋の大将が持つものは、寿司の作り方に関する知識だけではない、仕入れのルート、常連客、人脈その他色々あるだろう。けれど、それは全部変わってきている時代の中で、なんとかなるものじゃないのか?とホリエモンは問いかけている。

 これをもって私は「寿司屋で修行なんてするな」は名言だと思っている。

食べログで3.7前後の店はコスパが悪い

 例えば政治家が自らを庶民派を自称する際に、いかに自分が庶民的であるかを語ろうとした際に、踏み込みが甘くて化けの皮が剥がれることがよくある。一般的な会社員の月収についてわからなかったり、庶民的な食べ物の価格についてトンチンカンなことを言ったりする。それはそれでかまわない、有権者は決して政治家に安いバーや居酒屋で飲んでほしいわけでもないし、料亭で食事をしてほしくないと願っているわけでもない。けれど、庶民派のふりをして、そのディテールが誤ってることにはがっかりだ。

 芸能人がオタク的な面もあるふりをして、そのジャンルについてあまり詳しい知識がないときにも同様に私達はがっかりする。ワンピースがオタク向けコンテンツかどうかは、まったくもって評価の分かれることではあるけれど、ワンピースが好きなふりをしたならば、ワンピースに詳しくあるべきだ。

 

 ある時、とあるITベンチャー企業の代表が「食べログ」の点数について言及していた。曰く「食べログ」で高得点のついているお店は、リーズナブルで味よりも価格に収斂しているそうだ。それがユーザーレビューの限界だ、とも。

 「食べログ」はサイトの構造上、優秀な(正確には優秀とされている)レビュアーが高得点をつけると点数が跳ね上がる仕組みだ。そのため有象無象の木っ端レビュアーが5点(満点)をつけてもそうそう点数は変動するものではない。印象としてはたくさんの店を食べ歩いているレビュアーが良い点をつけると点はぐんぐん上がっていく。3.5を超える店は良い店で、4点を超える店はなかなか、ない。

 食べ歩きをしている食べログのレビュアーは経済的に余裕があるらしく、そのジャンルの平均的な価格よりも高めのお店に、良い点数をつける傾向があるようだ。これは仕組み上、焼き肉でも寿司でも、イタリアンでも、フランス料理でも、良いメニューを提供するが、高価格帯のお店の点数が高くなる仕組みだ。事実、同じお店であったとしても、ランチメニューよりもディナーメニューのほうが高得点となっている場合がほとんどに思える。

 そんなことは「食べログ」を地図もしくは、開店時間や閉店時間、メニュー確認サイトとして使っていても気がつくレベルだ。おそらくはそのITベンチャーの代表は「食べログ」をあんまり使ったことがない、と思う。おそらくその方は「食べログ」という既存のサイトそのものについて文句をいいたかっただけだ、と感じている。

 

 こういった実際に使えば、分かるようなことを知らないなら、言わなければいいのにと思うのが私の性分だ。

 そんな中この「グルメ多動力」の中に面白いことが書いてあった。

食べログ」で3.7前後の店はコスパが悪い。

 これは薄々そうじゃないかと思っていた。3.7前後のお店は探せばけっこうある。週末の予約も少し取りにくい、くらいのお店が多い。確かに美味いけれど、少しお高いな、という印象に間違いはない。そういった意味ではホリエモンは「食べログ」のことをわかっているな、という印象があった。

  この些細な積み重ねが私がホリエモンに興味をいだく理由でもある。

「オーガニック」「ヘルシー」はファッションだ

 モノを売る際に「オーガニック」とか「ヘルシー」というキーワードは実はあまり刺さらない。このキーワードで人の気を引くことまでは出来ても、ものを売ったり、サービスを売ったりすることは少し難しい。

 けれど、ホリエモンは「オーガニック、ヘルシーという言葉はファッションだ」といい切った。

 この言葉により私は目から鱗が落ちた。オーガニックとかヘルシーのキーワードで売るべきは、ファッション性ということになる。それが理解できていなければ、根本的な方針がズレたままだ。

 パッケージを可愛くして、フォトジェニックな演出を加え、インスタグラムで盛り上げれば人気が出るに違いない。真面目にスペックを高めるやり方は、一般的な商売の正攻法は通じない。

寿司屋でシャリを残すOLは正義

 ある時、寿司屋でシャリを残すOLが話題になった。糖質制限ダイエットを試みているため、シャリをつまりお米を食べるわけにはいかないそうだ。ネット上では激しい避難の嵐だったそうだ。もちろんコレが本当の出来事かどうかは私にはわからない。今までそんな場面に出くわしたことがないからだ。

 けれど、これもホリエモンに言わせれば、糖質制限はもはや常識。糖質制限に対応し他メニューを考えない店のほうが遅れている。いや、もちろん飲食店はお客さんの言うことにすべて同意すべきではない、寿司屋でカレーライスを頼むお客さんは追放するべきだ。作れる/作れないの問題ではない、他のお客さんに迷惑がかかる。すべての店で実現することが正しいとは思わない。寿司には寿司の枠組みというものがある。

 そうはいっても、寿司にはシャリがあるものという常識を、いったん枠を外してみようというのは、一つの見識だ。

 例えばシャリの代替として他の野菜を使ってみるとか、なんならコンニャクでもいい。もしかすると、そこには新しい活路があるかもしれない。

 食の進歩という意味では、寿司屋でシャリを残すOLは正義で、私達の感覚が一歩遅れているんだ。

 糖質制限ダイエットがこれだけ話題になるんだから、逆手にとったメニューは売りになる。

コンビニエンスストアの弁当格付け

 「食べログ」のところで、ホリエモンのディテールにこだわる微妙な感性が興味深いと書いた。それはこの「グルメ多動力」の中で紹介されている、コンビニエンスストアの弁当や冷凍食品の言及についても現れている。

 「グルメ」と冠しているのに、コンビニ弁当や冷凍食品について言及するチョイスも愉快だが、そこで格付けが行われている。それは決して奇異をてらったものではなく、オーソドックスな内容でもある。一般的に言われていることに近いものだ。要はセブンイレブンが1番で、ローソンが2番手、その他はそれに追随する形になっていると。

 一般論として、セブンイレブンは商品開発に力入れているので一番の評価を受けるのはうなずけるし、実際に食うと美味い。ローソンの弁当コーナーは気が利いていて、これも評価が高いことに異論はない。けれど、それをわざわざ口に出す著名人はなかなかいない。あそこの蕎麦屋は美味いといっても、あそこのコンビニの弁当が美味いとはなかなか言わない。

 ところで、コンビニの弁当の中で異彩を放っているチェーン店がある。ファミリーマートだ。ファミマの弁当はひどくまずい。これは不思議に思ったので周りの人達にリサーチをしたことがある。コンビニの弁当の味なんて気にしたことがないという人が半分、もう半分は「ファミマで弁当を買うとかありえない」というものだった。私の会社の近所のファミマの評判がスタッフも含めて悪いだけかもしれないが、けれど、やっぱり思うことは皆、同じなんだなとその時に感じた。 

地方のホテルはレストランを閉めろ

 出張でビジネスホテルに泊まることがある。

 個人的にはコンビニが併設されている方がずっと嬉しい。食事が出来るレストランがあったとしてもメニューは限られているし、だいたい時間の制約がきつい。それならば、コンビニで色々と買い込めたほうがずっとずっと楽しい。

 コンビニエンスストアで、フルーツだのお酒だのお菓子だのを買い込む瞬間こそが、ビジネスホテルに泊まる醍醐味というものだと感じている。

クックパッドからレシピ動画サイトへ

 ここ数年料理のレシピ動画サイトが流行っている。一時期のクックパッドの興隆はすでに下り坂となり、今は動画サイトが日の出の勢いだそうだ。

 「DELISH KITCHEN」や「クラシル」の評価がとても高い。私のまわりでも「Tasty Japan」が人気だ。

 短い時間でザクザクとザッピング感覚で料理の動画がスタイリッシュに編集されて次々と流れだし見る側の目に次々と飛び込んでくる。これは今の時間間隔にとてもあっている。

「ヤツラは情報を食ってる」

 

 ホリエモンの漫画好きは有名であり、彼は色々な場面で色々な漫画をおすすめしている。

 ホリエモンは本書「グルメ多動力」の中で「ラーメン発見伝/らーめん才遊記」を取り上げている。この「ラーメン発見伝/らーめん才遊記」はラーメン好きかつマンガ好きならば知っているであろう有名なフレーズがある。それが「ヤツらはラーメンを食ってるんじゃない。情報を食っている」だ。

 飲食店にとって味は確かに大事だ。けれども、「おいしさ」とはそれだけではない。お客さんにとっては能書きも、インスタ映えも、特別感ある非日常的なイベントも、稀有なコミュニケーションも、多彩なメニューも、時代にあった特別対応も、ファッション性も、同様に大事なことなんだ。

 そしてウェブの時代、食べログで点数やランキングをチェックするところからすでに、情報のやり取りは始まっている。

結論「究極の飲食店」のスタイルはスナック

 ホリエモンの本書「グルメ多動力」での最終的な結論は実はひどい。

 曰く、究極的に飲食店を突き詰めていくと、それは「スナック」になるとのことだ。ホリエモンは多忙を極め各地を転々としながら、働いている。どこでも、パソコンを使わずともスマホで働けるのが彼のスタイルだそうだ。そのために色々な地方都市を訪れれながら仕事をすることも出来る。

 どんな小さな地方都市にいっても必ずある店がある。それが「スナック」だそうだ。「スナック」では、コミュニケーションのやり取りさえ、きちんと出来れば飲食店は料理そのものだってアウトソーシングすれば良いとホリエモンは言う。

 「グルメ」をタイトルに冠した書籍の結論がそれか、というのはかなり愉快な結論ではあるけれど、ある種本書のテーマとしては一貫している。

 

 私は残念ながらスナックと呼ばれるところに行ったことがないので、最後の結論の部分に関しては同意も、否定も出来ないけれど、つい最近のエントリ(→link)でも少し書いたが「スナックバス江」という漫画にハマっているので、スナックについて漫画で学びたいと考えている。

私なりの「グルメ多動力」の結論

 ホリエモンが嬉々としてインスタグラムのハッシュタグについて語ったりする本書はとても無邪気であり、彼のワクワク感の彩られている。そして最後の結論が、究極の飲食店は「スナック」である、という暴論で締めくくられている。いや、別に本書はそれで締めくくられているわけではないが、私はそういった終わり方と感じた。

 最後に「肉山」の店主らとの対談が3つほど掲載されていたりするが、それはあくまでおまけと捉えている。

 「ラーメン発見伝」のラーメンハゲこと芹沢達也のセリフ「ヤツラは情報を食っている」という言葉を丁寧に真摯に考えると、「グルメ多動力」の伝えたいことにたどり着くという気がした。これが私なりの結論だ。

 

 

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