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フジロック シャトルバス有料の次に来るものは

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 今日はお金のことでピーピーいう内容です。だいたいしみったれてます。

 

 最初に言っておきたいんですが、この記事のタイトルに深い意味はありませんし、特に次に何かが来るとか予想していないです。

 もし何か意味があるとするならば去年までのフジロック楽しかったよね、でも、2015年からのフジロックはもしかしたら今までの楽しかったフジロックとは若干様相が異なってきているのかも、という漠然とした気持ちをそのままブログの記事名にしたとか、そんなところです。

 

 そんなわけで、今年はフジロックのシャトルバスは往路にあたる越後湯沢の駅から苗場へ行く便は有料らしいですよ。 →link

 この件についての発表そのものはチケットの発売時期にチケット価格の値下げと同時にすでに告知されていたようです。

 まあポジティヴな内容(チケットの値下げ)の発表に隠すようにネガティヴな要素(シャトルバス有料化)をあわせて発表するというのは正しいやり方ではありますよね。ただし、フジロックにおいては正しいことが本当に良いことなのかどうかは意見の別れるところだとは思います。意見がわかれると言ったのは字数を稼ぎたくて適当な常套句で逃げているわけではなくて、そういったビジネス的な慣例を嫌いそうなコアな客層と、そんなことを気にしなさそうなライトな客層とのざっくりとした二者択一の判断をしなければいけない状況なんかな、という意味です。

 チケット価格は3日券で去年の44,000円から39,800円に値下がりしているのでトータルで考えれば、シャトルバスの有料化(1回500円x3回)は気にするようなことじゃあないとも思えます。でもそもそもは2011年までは39,800円だったものが、Radiohead(レディオヘッド)やThe Stone Roses(ザ・ストーン・ローゼズ)が出演した2012年あたりから2回ほど値上がりして去年の価格となったわけでして。

 ローゼズとレディオヘッドの年はともかくそれ以降の2013年と2014年は目に見えて客入りが悪かったので、運営としてももう少しお客さんを呼びたいから少し値下げをしたいけれど、金額的にインパクトがでるのはギリギリ3万円代の39,800円なはずなんだけど、それでは予算的にやっていられないので、シャトルバス代金を取るという苦渋の選択だったんでしょうか。

 

 今年のフジロック、グリーンステージの出演アーティスト数はついに6アーティストとなりました。オフィシャルページを見る限りなんだか寂しい感じですね。

 並びを見てみるとヘッドライナーにはFoo Fightersフー・ファイターズ)、Muse(ミューズ)、Noel Gallagher(ノエル・ギャラガー)とビッグネームを揃えていて素晴らしい、とは思います。どれも時代を代表していたアーティストであることに間違いはありません。

 ヘッドライナーの一つ前にはそれぞれMotörhead(モーターヘッド)、Deadmau5(デッドマウス)、Ride(ライド)となっています。今年はいろいろと苦労があったんだと思います。いやモーターヘッドは長いキャリアは単純にすごいと思いますし、デッドマウスは海外のフェスでは良いポジションで扱われることも多いことも知っています。ライドはアンディ・ベル繋がりでノエル・ギャラガーの前に配置されたんでしょうか。

 ホワイトステージにはデビュー直後キャリアは浅くはありますが話題性抜群の二組、Royal Blood(ロイヤル・ブラッド)とFKA Twigs(FKAツイッグス)、それからもう一組はフジロック常連として安定感のあるBelle & Sebastianベル・アンド・セバスチャン)の合計三組が番大きな文字となっています。こちらも期待のアーティストといって良いと思います。

  また今年のフジロックはより邦楽らしい邦楽も充実していて、椎名林檎ONE OK ROCK(ワン・オク・ロック)、星野源もグリーンステージの良い位置で見ることができます。

 

 でも、少しだけ。

 

 少し前にフー・ファイターズデイヴ・グロールがライヴ中に勢い余って転落し足を骨折したんです。フーファイターズに限らず、もしヘッドライナーのいずれかが急にキャンセルになった場合、今の時期にキャンセルが発生した場合、代役を新たに招聘することは大変難しいため既存の出演者が格上げされる可能性が高いと思われます。が、今回のフジロックにはあのでかいグリーンステージのトリを飾るべきアーティストはいないように思います。可能性があるのならばデッドマウスくらいでしょうか。このSNSの発達した時代にOasis(オアシス)やNirvanaニルヴァーナ)の素人コピーバンドではお客さんも納得しないのではないでしょうか。そういった意味で今年のフジロックはアーティストの層が大変薄いように思います。

 

 そういえばTaylor Swiftテイラー・スウィフト)が表紙のロッキング・オン(2015年7月号)でフジロックを主催するスマッシュの日高代表が語っていました。今年のフジロックではオレンジコートがなくなると。

 私の感覚としては、そこまでオレンジコートに思い入れがあるわけでもなく、カフェ・ド・パリさえ存続してもらえれば個人的にはまあ致し方ないとさえ思っているわけなんですが、まあ、でもいろんなことを、若いお客さんに受けの良さそうな邦楽勢が増えていることとか、洋楽系アーティストが減りつつあることとか、ステージ減に動いていることとか、変化の年と受け止める人が増えてきても仕方ないよね、みたいにも思っとるわけです。

 でもやっぱりロッキング・オンのインタビューで伝えて終わりかい、とも思えるわけで。このブログ記事の冒頭で、シャトルバス有料化の時にはネガティヴな話とポジティヴな話はかぶせてアナウンスするのが鉄則で、今のフジロックはそんなルールを守っていてビジネスチックなやり方をするんだなあ、と愚痴のひとつも言ったんですが、オレンジコートなくなる話では、今までと同様のやり方でどこかのメディアでさらっといっておしまい、公式ではぎりぎりまで言わない、でもこれはやっぱり、そんなことを気にするお客さんばかりを相手にしてられない、ってことで態度としてはむしろ一貫しているようにも感じられます。

 わかりますよ、スマッシュって会社はそこまで計算したりマーケティングとか得意な会社なわけでもないですし、とうてい我々には理解できないくらい難しい海外アーティストのマネジメントを相手に渉外をおこなわければいけない中で、おそらくは進行スケジュール上仕方がなかったんだとは思います。きっとたまたまなんだと思います。けれど現実的に、アーティスト数が減ったりして、ちょっとショックだなあ、というのは偽らざる気持ちなわけです。

 

 去年のフジロック2014最終日の帰り際についての記事をやはりこのブログ(→ link)で書きましたが、その時に感じた漠然として不安は違った形で実現していたということでしょうか。

 昨年の最大のヘッドライナーはArcade Fire(アーケイド・ファイア)でしたが、彼らのデビュー・アルバムはFuneral(フューネラル)というタイトルでつまりは「葬式」という意味でつまりは昨年の時点ですでにフジロックは死んでいたということをひっそりと表明していたという考え方もあると思います。

  

  ここでブログ記事冒頭のアイキャッチ代わりの画像についてご説明を。

  私がスマホから撮影した画像でシャトルバスが写りこんでいるものが一枚しかなかったので、こちらを使用しました。私は悪意の塊のような人間性ではありますが、この画像については、別段悪意があってほぼほぼ人影のないガラガラな画像が採用されているわけではありません。

 この画像は2013年の最終日の日曜日午前11時15分前後の越後湯沢駅でのシャトルバス待ちの様子です。通常、越後湯沢駅のシャトルバス乗り場は混雑していて、シャトルバスをフジロックのお客さんが列を作って待つんです。日によってはこの時間帯だと1時間近く待たされることもわりと普通だったりするんですが、画像の日はいつもとは逆でシャトルバスがお客さんを待っていました。私は越後湯沢の駅についた瞬間待ち時間なしノータイムでバスに乗り込むことができました。そしてバスは満員になることもなく、座席の半分くらいを埋めると苗場に向かって出発しました。

 ちなみにフジロック2013最終日のヘッドライナーはThe Cureザ・キュアー)。この日は他にもYo La Tengo(ヨ・ラ・テンゴ)、Vampire Weekend(ヴァンパイア・ウィークエンド)、Daughter(ドーター)、相対性理論、The XX、Mumford & Sons(マムフォード&サンズ)、Haim(ハイム)あたりが出演しました。また今年のサマソニ@東京の夜の部に出演するBo Ningen(ボー・ニンゲン)も登場していてレッド・マーキーのトップバッターだったんです。

 レディオヘッドザ・ストーン・ローゼズの2012年は大混雑でしたが、その年と比べると2013年、2014年は2年連続で比較的快適に思える客入り状況だったことは間違いなかったと思います。

 いやでもヴァンパイア・ウィークエンドのヴォーカル・ギターのエズラ・クーニグは王子様みたいでカッコ良くていつかの日かこのバンドはヘッドライナーをやるんだろうなあという風格はありましたし、ヨ・ラ・テンゴのパフォーマンスは3ピースバンドでここまで圧倒的な音が出せるんかと感激しましたし、ドーターのヴォーカル・エレナは抱きしめたくなるような可愛さと儚さでしたし、カルフォルニア出身の3姉妹ガールズバンド・ハイムはドラマーと4人で打楽器をガンガン叩いていて思ったよりパワフルでロックンロールでしたし、相対性理論はビジョン使えよこんちくしょーと思いましたし、ザ・キュアーは何度グリーン・ステージの前を通ってもいつまでも演奏してましたし、私はカフェ・ド・パリでモヒート飲んでずっとうだうだしてましたし、とにかくそんなもんがいっぱいつまってたのが2013年のフジロック最終日で、私はやっぱりアホみたいに楽しかったんですが、それは世間様的にはやっぱり不人気だったということなんでしょうか。

 そういったズレがあのちょっと空いていて快適なフジロックの空間を発生させたんでしょうね。

 

 でも冷静に考えるとレディオヘッドザ・ストーン・ローゼズの年はお客さんの数が多すぎで、椅子が多すぎでわりとうんざりでした。食事をするにも行列、行列、ドリンクを買うだけでも行列、トイレも行列とライヴ以外はろくな年じゃあなかったです。まあライヴはどれもこれも最高だったんですが。

 そういった意味では今年のフジロックは快適だと思います。まだチケットは買っていませんが、なんと言ったってJohnny Marr(ジョニー・マー)がやってくるんですよ。2枚目のソロ作をたずさえて。もうそれだけで最高じゃありませんか。

 

 そんなわけで皆様、苗場でお待ちしております。私もチケットを買って馳せ参じたいと思います。ジョニー・マー大先生のギターは日曜日のライドの2つ前。グリーン・ステージです。ちょうどタイムテーブル的に同時間帯になりそうなTodd Rundgrenトッド・ラングレン)とかキュウソネコカミあたりは諦めてください。

 それでは、苗場で。

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