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白髪のブライアン・メイ

趣旨説明と2018年の洋楽事情

 今年(2018年)もっとも世間を賑わせた洋楽アーティストは言うまでもなくQueen(クイーン)だ。フレディ・マーキュリーの生涯を描いた映画ボヘミアン・ラプソディの大ヒットにより、その楽曲の知名度も相まって、後半テレビ・ラジオなどでクイーンが特集されることが多かった。

 私はクイーンについては、もちろん好きだが残念ながら2枚のベストアルバムと、1枚のライブ盤のみしか聴いたことがないので今回はフレディ・マーキュリーではなくクイーンのギタリスト、ブライアン・メイの白髪にのみ着目してお茶を濁したいと思う。

 

 

1991年までのクイーン

 フレディ・マーキュリーは1991年に亡くなっている。私はもちろんクイーンについては知っていたが、ライブ盤を1枚くらい聴く程度の知識しかなかった。

 そのライブ盤の中で特に好きな曲があった。

 皆さんご存知「We Will Rock You」だ。

 けれどもこの曲は皆さんの思い浮かべるバージョンとは異なるかもしれない。

 それがこれだ。

 イントロのギターとドラムの入り方が全く違うし、テンポもぜんぜん違う。けれど確実にこれは「We Will Rock You」だ。今Youtubeの動画や、ライブ盤の表記を見るとfast vesionの表記がついている。

 私の記憶では当時私が買ったライブ盤にはこの言葉はついておらず、「We Will Rock You」とだけ書かれていた。

 なので、私は次のアルバム(ベスト盤)を買うまでは「We Will Rock You」といえばこのギターから入るバージョンのことでしかなかった。

 当時は「Bohemian Rhapsody」よりも、「Now I'm Here」よりも「Don't Stop Me Now」よりも「Somebody To Love」よりも「We Will Rock You」の方がはるかに好きだった。

1992年フレディ・マーキュリー追悼コンサート

 フレディ・マーキュリーが亡くなった翌年イギリスのウェンブリー・スタジアムで追悼コンサートが行われた。クイーンの残されたメンバーとともにGuns&Roses(ガンズ・アンド・ローゼズ)やElton Johnエルトン・ジョン)、U2Metallica(メタリカ) 、Extreme (エクストリーム)、George Michaelジョージ・マイケル)、David Bowieデヴィッド・ボウイ)、Liza Minnelliライザ・ミネリ)などが登場している。この模様は編集されてはいたが日本のテレビでも放送された。もちろん当時ガンズ・アンド・ローゼズが大好きだった私も興奮して見ていた。

 曲は私がクイーンでももっとも好きな曲「We Will Rock You」をクイーンの残されたメンバーたちとともにアクセル・ローズが歌う。ありえないくらいにテンションが上った。ブライアン・メイのギターにあわせてアクセル・ローズが歌う。夢見たいじゃないか。

 その時の映像がこちら。

 今あらためてアクセル・ローズの「We Will Rock You」を見るとカッコよくて震えるレベルにあると思う。

 けれど、当時はそうは思えなかった。まず、私の知る「We Will Rock You」とは違っていたし、アクセルの声もそんなに良いと思えなかった。当時熱狂的なアクセルファンだったが、この時はそうとしか思えなかった。フレディ・マーキュリーの声の方が良いと思えた。

 

 ところでこの日アクセルはエルトン・ジョンとともに「Bohemian Rhapsody」も歌っている。こちらも今思うと最高だし、エルトン・ジョンフレディ・マーキュリーの曲を歌う意味も当時はよくわかっていなかった。

 

2012年のクイーン@ロンドンオリンピック

 ところで世紀を超えて2010年代に突入しても実はクイーンは活動している。2012年のロンドン五輪の際には女性アーティストのJessie J( ジェシー・J)をボーカルに迎え演奏をしている。ブライアン・メイの髪の毛は真っ白になったが髪型は往時のままだ。

2014年のクイーン@サマソニ

 そしてクイーンは2014年のサマソニで来日をしている。その時のボーカルはAdam Lambertアダム・ランバート)。東京および大阪でヘッドライナーをつとめている。

 私は近年のサマソニはほとんど出向いているが唯一行かなかった年のサマソニということになる。一応当時、事前にみたいアーティストの感想も書いてはいる。(→link) 今読み返すとフレディ・マーキュリーではないボーカル、つまりクイーン+アダム・ランバートの編成に否定的なことも書いていた。

 その昔ロッキング・オン西原理恵子の漫画が載っていて、その連載の中で西原理恵子フレディ・マーキュリーの死後に初めてクイーンを知ったそうだ。その後ファンになりライブに行きたいとロッキング・オンの編集に訪ねたところ、フレディ・マーキュリーはすでに亡くなっていると教えられたそうだ。どうしても諦めきれなくなった西原理恵子はそっくりさんの登場するライブの存在を知り、そのライブに足を運び、そのパフォーマンスにいたく感動し、感傷的な気持ちになったそうだ。

 

 2014年のサマソニの動画を見ると白髪のブライアン・メイもかっこいい。フレディ・マーキュリーは1991年に亡くなったが、バンドはその後も活動している。前に進んでいる。2018年になってやっとそのことに気がついた。

 

 

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