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名古屋のソウルフードといえば「寿がきやのみそ煮込うどん」

この文章で言いたいこと

 名古屋市民いや愛知県民のソウルフードについて考えた。そしてそれは「矢場とん」の味噌カツでもなく、「コメダ」のシロノワールでもなく、「味仙」の台湾ラーメンでもなく、「寿がきやのみそ煮込うどん(即席麺)」であるという結論にいたった。

 

ソウルフードの定義とは

 ところで気安く「名古屋のソウルフードについて考えた」と冒頭に書いたが、そもそもソウルフードってなんだって話だ。

 とりあえずウィキペディアから引用する。 

ソウルフードとは、

1.アフリカ系アメリカ人の伝統料理の総称。

2.その地域に特有の料理。その地域で親しまれている郷土料理

-Wikipedia ソウルフードの項目より-

 もちろんここで私が意図するソウルフードは項目2のことになる。

 さらにソウルフードで検索を重ねていいくと、厳密には、特に英語圏ではウィキペディアの項目1のみをソウルフードと呼ぶとの記述もいくつかみつかる。

 少し迷ったが、それでも私はソウルフードとは、どこか特定の地域に住む人々の「魂(ソウル)に根付いた食事」と解釈し、この文章を続けたいと思う。 

 この解釈はソウルフードという言葉遣いにおいて必ずしも正当なものではない。つまりこれは私なりに好き勝手に書くぞ、という決意表明でもある。

 

名古屋めしを食うということ

 名古屋めしには定番のお店がいくつかある。

 例えば味噌カツなら「矢場とん」。台湾ラーメンなら「味仙」。手羽先なら「世界の山ちゃん」。味噌煮込みうどんなら「山本屋 本店」もしくは「山本屋 総本家」。ひつまぶしなら「あつた蓬莱軒」。きしめんなら「住よし」(JR名古屋駅のホームにある店)。あんかけスパなら「ヨコイ」。

 

 けれど、これらは決してどれも名古屋人のソウルフードではない。

なぜならそれぞれに理由がある。

 

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 例えば「矢場とん」の味噌カツや「世界の山ちゃん」の手羽先、「ヨコイ」のあんかけスパは名古屋人の共通のメンタリティではない。あれは観光地としての名古屋の姿でしかない。「矢場とん」に行ったことがない、もしくは遠方の知人としかいったことがない、という名古屋在住の方も多いのではないだろうか。普段よく行く店、のたぐいでは決してない。あれらは「観光地としての名古屋」の延長線上として存在する店なんだ。

 

 ひつまぶしも名古屋名物と呼ばれて久しい。確かにひつまぶしは確かにうまいが、うなぎの良い食べ方なのかどうかという意味においても疑問が残るし、そもそもに高い。価格の高さは致命的だ。価格が高いソウルフードなどあって良いはずがない。名古屋人は見栄っ張りとよく言われるが、ソウルフードにまで見栄をはる必要ない。

 

 台湾ラーメンは格別だ。特に「味仙」で食べる台湾ラーメンは。

 ただし辛い。容赦がない。

私は辛いものが比較的平気なつもりだった。けれど、近年の辛いものブームにはついていけていない。コンビニで販売されている激辛インスタント食品にはまったく対抗できないくらいの舌しか持ち合わせていない。

 そんな私が「味仙」で台湾ラーメンを食べるのことには多少の勇気がいる。「味仙」で普通の台湾ラーメン(NOT アメリカン)を食べるにはそれ相応の体調と心の準備が必要だ。その意味において、いつでもどのタイミングでも食べたいソウルフードとは私の感覚としては少し異なる。

 

 

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※味仙の台湾ラーメン画像がなかったので違うお店の台湾ラーメン画像。

名古屋でラーメンといえばスガキヤ

 ソウルフードと呼ぶからにはやはり魂に根付いていなければならない。少なくとも私はそう思う。

 その意味においてもっとも名古屋人の魂に近い「店」はSugakiya(スガキヤ)以外に考えられない。

 

 スガキヤとは、名古屋を中心とする東海地方のショッピングセンターやその他施設内のフードコート、または単独の店舗として数多く存在するラーメンとスイーツが同時に注文できる安価な飲食施設のことだ。

 スガキヤのラーメンは豚骨をベースとした白いスープで、非常に食べやすい。

 年若い子供にも食べやすく、安価であり、ショッピングセンター内に店舗を構えていることが多い。しかもソフトクリームなどの甘味も用意されているため、家族連れでいきやすく、名古屋人が初めて家の外で食べるラーメンといえばスガキヤ、というのは非常にわかりやすい図式である。

 

 

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 三つ子の魂百までと言うけれど、スガキヤという存在は私は気がついた時から脳みそに刷り込まれていた。

 スガキヤのラーメンはかなり伝統的な味で、おそらくほぼほぼ変更が加えられていない。

 ここまでの話を総合するとスガキヤのラーメンこそが、名古屋人のソウルフードということで良い気がしている。

 

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 スガキヤのラーメンは最高だ、という話をすると5割の賛同と3割の無関心と2割の否定を受けるというのが私の印象だ。

 否定する人たちに耳を傾けていくと、スガキヤはラーメンとして正しくない、という意見が多い。彼らはラーメン好きであることが多く、その主張は、スガキヤのラーメンはこしがなく、あれがラーメンとは違う食べ物だ、ということだそうだ。

 実はこの意見については、私はあまり得意とするところではない。なぜなら私はスガキヤ以外のラーメンを外食として食べたことがなく、ラーメンとしての比較ができるほど知識を持ち合わせていないからだ。

 ただし、むしろスガキヤのラーメンがラーメンでないとするならば、むしろ好都合とも考えられる。 

 スガキヤのラーメンはラーメンなどではなく、名古屋人の郷土愛を語るソウルフードなんだという結論にもってこいの印象がある。

味噌煮込うどん

 名古屋のソウルフードスガキヤのラーメンに決定。めでたしめでたし、で大団円と迎えたいところだが、名古屋ソウルフード話で味噌煮込みうどんの話をしない、ということであれば片手落ちだ。

 やはり味噌煮込みうどんについて語りたい。

 

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※名古屋のホームセンターではナチュラルに「味噌煮込みうどん」ののぼりを販売している。

 

 私は過去に味噌煮込みうどんについての文章を書いたことがある。(→link)

 それは村上春樹の小説にはどうして「味噌煮込みうどん」が登場しないのか?という疑問がそもそもの始まりだった。結論は特に見つからず村上春樹の小説の登場人物は昼飯にパスタを茹で、料理し、食べる。それが彼らに与えられたライフスタイルである、という現実だけだった。

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 前にも同じことを書いたがここでも「味噌煮込みうどん」をご存じない方のために再度味「噌煮込みうどん」について書く。

 土鍋の中に赤味噌と長ネギと揚げとうどんを投入し、グツグツ煮込む料理であり、卵を投入するとさらに良い。味も濃いし、見た目も良くないがそんなことは知ったことか。麺はもちろんアルデンテ。半生だ。歯ごたえがあることが正義。店で頼んで煮込んでもらえば柔らかくなるが、そんなものは邪道でしかない。蒸気穴の空いていない土鍋の蓋を取り皿として麺と具をのせて食う。

 

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 名古屋には有名な「味噌煮込みうどん」のお店が二店舗ある。それは両方ともに山本屋と呼ばれている。ただしくは「山本屋 本店」と「山本屋 総本家」だ。私はこの二店については天と地の差があると考えている。個人的には圧倒的に「山本屋 本店」にいくことをオススメしたい。当ブログは「vs.おすすめ」の名前を持ち、おすすめはしない方針で文章を書いてはいるものの、この件についてはその考えを逸脱し、味噌煮込みうどんをお店で食べる際のチョイスについてだけは口だしをしたいと考える。

 

 先に出たスガキヤのラーメンと味噌煮込みうどん、どちらがより名古屋人のソウルフードにふさわしいかについてはかなり深刻な問題ではないかと私は考えている。

 

 けれど、答えとしてはひどく単純だ。

 

名古屋人のソウルフード

 名古屋人のソウルフードは「スガキヤのラーメン」かそれとも「味噌煮込うどん」か問題を解決するハイブリッドかつリーズナブルな方法がある。

 それは、この記事のタイトルにもなっている「寿がきやのみそ煮込うどん」と呼ばれる袋麺の存在だ。

 

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 「スガキヤ」ではなく「寿がきや」と表記されており会社は異なるがれっきとしたグループ会社「寿がきや食品」の商品だ。

 この「みそ煮込うどん」こそが最強かつ最高にして、リーズナブルな名古屋のソウルフードと言って差し支えない。

 食べ方はいたって単純。この袋麺をなべに突っ込みグツグツと煮込む。

 長ネギ、卵、揚げ、かまぼこなどをお好みに応じて突っ込む。なんなら豚肉や鶏肉を入れてもいい。いや、逆に麺と卵だけでも良い。それだけで美味い。小腹が空いたときの非常食に最適。お昼ご飯にも最適。夕飯だと若干物足りないが、いけないこともない。攻守最強の袋麺。それが「寿がきやのみそ煮込うどん」だ。

 おそらくスガキヤのラーメンについて否定的な意見を述べたであろう名古屋市民もこちらの「スガキヤのみそ煮込うどん」が名古屋市民のソウルフードであることについては、否定的な意見を言わないのではないだろうか。

 「安い」「美味い」「馴染み深い」

すべてにおいて条件を満たしているように思う。

 

お土産に最適

 「寿がきやのみそ煮込うどん」は名古屋にあるコンビニでも(本当によいのはスーパーマーケットの特売日の5個パックではあるけれど)買えるのでお土産にも最適。名古屋のお土産といえば「ういろう」とか「なごやん」とか「ゆかりせんべい」とか「納屋橋まんじゅう」とかいろいろあるけれど、それよりは「寿がきやのみそ煮込うどん」が良いのではと、私は考える。

 

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まとめ

名古屋人のソウルフードは「寿がきやのみそ煮込うどん」一択。

以上。

 

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