フジロックにポケモンGOを持ち込むな
ヤサグレ日記
フジロック2016に出演予定だったThe Avalanches(ザ・アヴァランチーズ)の出演キャンセルになったのでやさぐれている。そもそも2人組となってしまいDJセットしか出来ないザ・アヴァランチーズにどれほどの価値があるのかは疑問だったけれど、でも、キャンセルが決定したと言われると、やっぱり残念だ。
代打はもうすでに決定していて、元Blankey Jet City(ブランキー・ジェット・シティ)の浅井健一のシャーベッツがその時間のレッド・マーキーでの演奏となる。
元ブランキー・ジェット・シティという言い方は本人たちにとってはかなり失礼な言い方となるんだろうけれど、私にとってはそれ以上の感想はないから仕方ない。
とにかく心が荒んでいる。ザ・アヴァランチーズのキャンセルで心が荒みきっている。荒んでいる故にもう本当に適当にブログ記事を書いてやろうという気持ちでいっぱいだ。誰かの役に立つ何かなんて書いてやるかという気持ちしか無い。
話は少し変わるけれど、先週末妖怪ウォッチのニンテンドー3DS用の新作ゲーム(妖怪ウォッチ3スシ/テンプラ)が発売された。けれど、世の中は、そして世の中とロクでなしどもは、まだ日本国内でリリースもされていないポケモンGOの話題に夢中だ。
ポケモンGOに関する話題はある種のリトマス試験紙のようで、だいたい残念な感じのブログではポケモンGOに関する話題を取り扱っている。ポケモンGO残念ブログ祭りが開催されているのが2016年7月の第3週のインターネットの風景ということになる。
祭りということであれば、参加することに意義があるのかないのか、とにかくフジロック前夜祭には参加できず自宅で死にそうな顔でキャリーバッグに荷物を詰めている私も、現実逃避をしつつキーボードを打っている。つまりは私はそういった種類のニンゲンということなんだろう。
さらに話はそれるけれど、なぜニンゲンがカタカナかといえば少し前にボー・ニンゲンというバンドについて書いたからで、ボー・ニンゲンはフジロックにも登場するロンドンあたりで活躍する日本人によるサイケデリック・バンドだ。もし機会があったらyoutubeあたりで動画を見てほしい。The Beatles(ザ・ビートルズ)が手塚治虫だとするならば、ボー・ニンゲンは水木しげるだ。
ちょっとだけ話しを戻すと2016年7月22日深夜現在いまだポケモンGOは日本ではローンチされていない。
私はこのローンチという呼び方には偏愛を感じたことは一度足りともないが、そのかわりにリローンチという言葉は大好きだ。
その昔、90年代、JRA(日本競馬会)にはとある競走馬がいて、この馬は持ち込み馬で(外国産馬ではない)、G1では掲示板に乗るくらいには強かった。その馬は芝とダート兼用の馬でいかにもアメリカンなタフな馬だった。
私はそのサラブレットが好きで仕方がなかった。馬の名前はトーヨーリファール。そのトーヨーリファールの父親がリローンチ (Relaunch) という名前だった。血統的にはマッチェム系だった。
マッチェム系って何って話になるんだけど、世界中で走っているサラブレットの父系をさかのぼるとすべての馬がたった3頭の馬にたどりつく。血統すごい。父親の力すごい。その3頭のうちの一頭がゴドルフィンアラビアンという馬でこの馬の血を受け継ぐ系統がマッチェム系と呼ばれる。
けれど血統の話はそこまでは美しい話でもなく、均一に3頭の馬の子孫が残っているわけでもない。実際は、ほとんどがエクリプス系(始祖ダーレーアラビアン)の一強で世界の馬の血の90%以上を占めている。ヘロド系(始祖バイアリーターク)とマッチェム系(始祖ゴドルフィンアラビアン)なんて日本ではあわせても1%を切っているのが現状だ。ただ日本ではヘロド系にはそこそこ活躍馬がいて例えばメジロマックイーンとかシンボリルドルフとかトウカイテイオーとか(要するに全部パーソロン系)のような有名な馬がけっこういたので、まあ、ヘロド系はそこまで傍流というイメージでもなかった。一方、マッチェム系は90年代には本当に活躍馬がいなくて、日本の競馬ファン、特に私のような血統オタクたちはマッチェム系が今日にも途切れてしまうんじゃないかと不安で夜も眠れなかった。
とにかくそんな中さっそうと現れたのがトーヨーリファール。そしてその父親の名前がリローンチ。そう、ストーリーとしては完璧で、マッチェム系のリローンチ(再出発)がここからはじまるという出来過ぎたストーリー、になるはずだった。けれど、トーヨーリファールはG1をとって大種牡馬になったりすることもなく、ひっそりと引退し、けれど、まあマッチェム系も2016年現在とりあえず、途切れずなんとか、今にいたっている。
もう何の話かさっぱりわからなくなりつつあるけど、リローンチ。あのファイナルファンタジー14はMMORPGとしてはスタート(ローンチ)にきっちり失敗したんだけど、なんとかリローンチをさせて、まあうまくいっているという噂も聞くし、ポケモンGOももし日本でのローンチに失敗しても、FF14を見習って盛大にリローンチすればいいんじゃないかなとか、勝手な感想を抱いている。
もしここまで読んだモノ好きな方なら分かると思うけれど、ここで書かれている文章は脱線して本筋に戻る気がいっさいないスタイルだし、意味のある文章なんて書くつもりもないし、ポケモンGOの有意義な情報なんてここにはありはしないし、もし、そんなものが本当にほしいのならば検索窓にそれっぽいキーワードを叩き込んで次のサイトを閲覧したほうがマシだと思う。
そしてもっと言ってしまえばポケモンGOを語るふりをしたイングレイス思い出詐欺でしかない。ここから先にポケモンGOの話題なんてほとんどないし、そもそも私はイングレスはしっていてもポケモンなんて池で釣ったコイキングを育てたらギャラドスになったことくらいしか記憶に無い。
それでも読みたい方だけGO
大雑把なポケモンGO
少しだけポケモンGOについて書く。
ポケモンGOは株式会社ポケモン、任天堂、ナイアンティックの3社によって共同開発されたアンドロイド、iPhone対応のスマホゲームだ。
共同開発と書いたものの基本的なベースは元googleの社内ベンチャーであるナイアンティックが開発したIngress(イングレス)をベースにしている。
どうでもいい話だがナイアンティック(Niantic, Inc)をそのつづりから、私はニャンテックと呼んでいた。いや別に私に限った話ではなくイングレスを日本でプレイするユーザーは基本的に彼らの事をニャンテックと呼んでいたと思う。
話を戻すとナイアンティックはgoogleの社内ベンチャーだったがいつの間に独立したのか、任天堂に資金協力を受けたのか何なのかは私にはわからないが、グーグルから完全に独立した会社となったようだ。
ポケモンGOはイングレスをベースにしている位置情報ゲームで、そこにAR(拡張現実)とポケモンを組み合わせており、現実世界でポケモンの内容つまり捕獲、育成、(交換)、バトルを楽しむことが出来る、らしい。何故らしいかといえばまだ私はポケモンGOをプレイしてないからであり、ウィキペディアの内容をそっくり書き写し、さらにイングレスとポケモンの内容から推測されることを追加しただけだ。また交換に括弧がついている理由だが、いまだ実装されていないらしい。
現実世界のモニュメント/ランドマーク/名所旧跡/駅/郵便局などが「ポケストップ」(イングレスで言うポータルのようなもの)となり、ここでモンスターボールなどのアイテムを入手することになる。
そしてポケモンGoでは3チームにわかれて「ジム」という場所を奪い合う。ちなみに3チームはそれぞれ赤・青・黄で色分けされている。
つまりポケモンGOはポケモンを育てつつ3チームにわかれて陣取り合戦をするゲームということになる。
ポケモンGOとIngress
ポケモンGOでは、「ポケストップ」と「ジム」が重要な要素を占めることになるが、これがおそらくはイングレスのポータルがそのまま流用されるとのこと。
つまりイングレスを先にプレイしていた人は最寄りのポケストップ、もしくはジムの位置をすでに覚えてしまっているはずだ。もっと言ってしまえば人によっては自身の通勤または通学のための道にあわせて新規のポータル申請をして、自分だけが利用しやすいポータルを作っているかもしれない。ちょっとだけイングレスのプレイヤーには知識的なアドバンテージがあることになる。
フジロックのポケストップとジム
実はフジロックの会場にも少しばかりイングレスのポータルがある。
それは苗場のプリンスホテルと、グリーンステージ、旧オレンジコート(今年からオレンジカフェになるらしい)の3つということになる。
オレンジコートのポータルなど、ポータルの名前が間違っていて「オレンジ・ステージ」と表記されていた。
実は昨年のフジロック期間中に(私だけではないと思うけれど)いくつかの場所(ステージ)においてポータル申請をおこなったが、その後ポータルが増えた形跡はないので、ニャンテックがポータルを増やすことにあきてしまったか、それとも今回のポケモンGOプロジェクトに飲み込まれリソースを完全に取られてイングレスどころじゃなくったかとにかく理由は定かではないけれど、とにかくポータルは3つのまま増えていない。
ポータルが増えていないということはフジロックの会場内でポケストップだのジムになる可能性がある場所は3ヶ所、しかも苗場プリンスホテルは厳密に言えばゲートの外なので会場内とは言えない。
これはつまり、そもそも始まっていない。ローンチされていないことはおいておいても、フジロックにポケモンGOを持ち込むなということでしかない。
イングレスマップ上のグリーンステージ
イングレスマップ上のオレンジコート(表記はオレンジ・ステージ)
イングレスマップ上の苗場プリンスホテル
Ingressのちょっとした思い出
イングレスの思い出をちょっとだけ書く。
この位置ゲーというやつが非常に厄介で、リアルニンゲンがやはり一番怖い。私は一度殴られるんじゃないかと思ったこともある。これはまた機会があれば書きたい。
また私の場合、近所にイングレス中毒になったちょっとおかしな敵チームの人(おじさん)がいたので、自宅付近ではイングレスは封印していた。家からもっとも近いポータルはゴミ捨てに行くついでにハック(アイテムの取得)出来るくらいの近距離に存在していたれど、一度も家から一番最寄りのポータルはハックしていない。そのちょっとおかしなおじさんにスマホをいじっているところを見られたくないからだ。
なぜ相手の人をおじさんと認識しているかというと、あまりイングレスをやっていることを隠さず堂々としているタイプの人で、ある種印象的な行動をされている方だったからで、あまり具体的に書くとやはり少し怖い感じなので、まあ麻雀でいうならばダブリー一発ツモくらいの勢いはある方だった。
まあ、そんな風に近所にちょっと困ったおじさんが住んでいたり、会社の最寄りをポータルだらけにしたり、真夜中に未知のポータルを求めて墓場の中にあるお地蔵さんめがけて突き進んでいったりしている時に、これはもしや自分は何かにとりつかれているんじゃないだろうかと思い、それ以来イングレスはあまり起動していない。
ポケモンGOがどんなゲームかまだ全容がつかめていないし、まだ未実装の機能もあるのでなんとも言えないけれど、そもそもローンチすらされていないけれど、夜中に墓場をうろちょろするようになったり、ジムが自分専用のものであるという気持ちなってきたら、それは明らかに中毒なので引退を考えたほうが、良いと思う。
ただいまフジロック前日深夜1:37。夜が明けたらフジロックに出発だ。それでは。