最近積んでる本 2015年10月版
最初に
皆さん、本を積んでますか。
私はかなり積んでいます。百冊はすでに大きく越えているくらいに積んでいます。もはや読む時期を逸してしまった本もかなり多数存在しています。
ちょうど去年の今頃でしょうか。「最近面白いと思った本」をご紹介しました。(→link) それからやはり1年位前に「最近面白いと思った漫画」をご紹介しました。(→link) なので今回は最近読もうと思ったけれど読んでいない本をご紹介します。
つまり本日は私がいつか読めればいいなあ、と買いはしたけれど読んでいない本たちを取り扱います。もちろん読んでいませんので書評とか感想とかそんな気の利いたものではいっさいありません。
また、これらは積んでいる本のごく一部です。まだ今読めば間に合うんじゃないかと思っている本のリストです。嘘です。時すでに遅しみたいな本もいくつかあります。
とにかく始めたいと思います。
本の紹介などをおこなっておりますが、積んでる本ということなので基本的に読んでいません。が、まったく読んでいない本も若干混じってはいますが、だいたいの本は途中までは何とか読み進めて、その後何らかの理由によりストップしているものがほとんどです。なので中途半端に読んだ本紹介というのがこの記事の基本的なスタンスとなります。
我ニ救国ノ策アリ 佐久間象山向天記/仁木英之
吉田松陰に密航をそそのかした男、そして幕末の自損過剰なとんでも暴言野郎としても有名な佐久間象山を主人公とした小説です。
作者は「僕僕先生」などで有名な仁木英之です。
佐久間象山は幕末では過激な発言と思想を持つという風に受け取られがちな兵学者であり、思想家であり、朱子学者であり、事実その通りなんですが、彼はその圧倒的な先見性と思想により吉田松陰、勝海舟、河井継之助らに影響を与えていきます。すごいビッグネームばかりですよね。
以前「司馬遼太郎の歴史小説を読む」という記事の中でも書いたんですが、私はまだ司馬遼太郎の「峠」という作品を読んでいません。この「峠」は司馬作品の中でも評価が高いらしく、よく話題になっていることもあり、是非、次に読みたい司馬作品だと考えていました。で、その「峠」の主人公が河井継之助なんです。その河井継之助に砲術および思想を指南したのが佐久間象山だと言われています。
勝海舟はもちろんあの明治維新の大立者坂本龍馬とは切っても切り離せない関係であり、江戸城無血開城の立役者でもありますよね。
吉田松陰といえば明治維新・新政府のエンジンともなった長州藩に火をつけた人。松下村塾の師でもあります。
佐久間象山はどれだけすごい人なのかということが関わった人物からも分かります。けれど、実際のひととなりはもっと強烈だったらしいですよ。
歴史ドラマなどにもたまにエクセントリックな脇役として登場することの多い佐久間象山を珍しく中心にすえた作品となっているようです。
イスラーム国の衝撃 (文春新書)/池内恵
2015年初頭日本に衝撃を与えたイスラーム国に関する本です。そもそもイスラーム国は国なのかISISやISILと呼称するべきなのか、彼らはどんな経緯で存在がはじまったのか。ということが書かれているらしいです。
あの邦人2名を誘拐し、動画にて無理難題な要求を突き付け、そして最後に邦人人質が殺害されたあの事件は今年の1月末に起きていて、この記事を書いている2015年の10月時点からすると、本当に今年起きた事件なんだろうか、というくらいに記憶の彼方となってしまいました。
イスラーム国という国とも組織とも言えない不思議な存在は私たちの想像をはるかに飛び越えるような成り立ちをしているようです。例えば彼らはイラクのフセイン大統領のような独裁的な組織ではなく、もっと近代型なネットワーク型の組織形態をしているということらしいです。
彼らが鮮烈に登場した2014年の6月末は最初のイスラム社会にとっては最初のラマダン月で、それは同時にイスラム社会では連続ドラマの始まる月でもあるとのことです。何故、ラマダン(断食)が始まる月が連続ドラマが始まる月になるのかは私たちの感覚ではわかりませんが現在のイスラム社会では、不思議なことではないらしいんです。その最初のラマダン月に現実とドラマを倒錯するようにさっそうと現れたのがカリフを僭称するバグダディとイスラーム国。彼らは決して場当たり的に行動していたわけではなく、狙ってこの時期に登場した、とのことでした。
まだこの本は全然読めていませんが、イスラーム国はイスラム教の正当な継承者を自称している存在であり、イスラム教を信仰している国ほぼすべてと現在は対立している存在である、というところまでは理解出来ました。
当時はイスラーム国と呼ばれていた謎の組織の名称もその後、イスラミックステートと呼ばれたり、ISIL(アイシル)と呼ばれたりしています。ここではこの著書のタイトルをそのまま取って過激派組織の名前はイスラーム国で統一させていただきました。
フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち/マイケル ルイス
この本の著者マイケル・ルイスってご存じですか。
そうです。そうです。あの貧乏球団だった米メジャーリーグ球団オークランド・アスレチックスの名物GMビリー・ビーンを扱った「マネーボール」の人です。
「マネーボール」は00年代中盤から10年代前半までの一部野球データオタクたちを熱狂させたあのビリー・ビーン物語です。
そのマイケル・ルイスが野球の次に興味をもったのはリーマンショック以降の証券取引業界です。証券取引そのものがテーマということもあるんですが、話の中心は証券取引会を席巻する超高速取引業者についてです。
証券取引/株式取引についてはもしかしたらある種古めかしいイメージがあるかもしれませんが本書は、その10億分の1秒の戦いについて書かれた内容ということになります。実はこの本はいっさい読んでいないです。なのでこんな書き方です、申し訳ないです。
野球しかもメジャーリーグの経営を今までとは全然別角度からとりあげて話題作としたマイケル・ルイスが証券取引をどのような切り口で書いたのか興味深いところです。
ピケティ入門 (『21世紀の資本』の読み方)/竹信三恵子
一時期の熱狂はどこかへいってしまったようですが、本当に最盛期は私のTwitterのタイムラインでも毎日名前があがっていました。ピケティ。ピケティ。寝ても覚めてもピケティ。いったいピケティとは何者なんだと。
そのトマ・ピケティの入門書です。
ピケティは書いた「21世紀の資本」ではなくて「ピケティ入門」という本書を選ぶ私のセンスもどうかと思いますが、本音のところを言えばTwitterのタイムラインでその名前を見るたびにピケティってポケモンにでてくるモンスターの名前っぽいよねと思っていた私にはお似合いの雰囲気ではないかと思われます。
真面目な話としてはピケティという名前から察するに電気ポケモンだと思います。そのまんまのボケで大変申し訳ございません。
火花/又吉直樹
今年の夏第153回芥川賞を受賞し、古くからある伝統的な文学賞の権威とそのあり方そして文学とは何かについて上は文壇、文学誌、新聞の文化欄、下はワイドショー、匿名掲示板、SNSまでと幅広い範囲で賛否両論を巻き起こして今年度、もっとも革命的でセンセーショナルな話題を振りまいた作品です。
なぜ、ここまで大きな話題となったかといえばこの小説を書いたのが、現役のお笑い芸人つまりは人気タレント/芸能人だったからです。
もともと著者であるピースの又吉直樹は読書好きとして有名で、色々な場面で多くの作家の作品についてレコメンドをしていたりしています。
少しだけ読み進めていますが、驚いたことがあります。それは作品の中で「批評」について少しばかり語られている場所があるんですね。もちろん作中の登場人物の言葉を借りてですが。私の中では作家が作品の中で批評について語るということはわりとタブーではないかとおもっているんです。いえ、批評について語ることそのものは全く問題ありません。ただしそれをおこなってしまうと、賛否両論は起こるものの文壇の権威的なものからは遠ざけられるという印象があったからです。なので、この作品がそんな意味においては、作品の善し悪しはまったく置くとして、よく芥川賞を受賞したな、というのが私の正直な感想ということになります。
営業的な意味合いで文学賞しかも芥川賞を芸能人に売り渡したという評価もあるようですが、それが正しい意見かどうかは私にはわかりかねますが、お笑い芸人が文学賞を取ったということについては文学というものの裾野を広げる意味では評価されてもよいことだと個人的には思っています。それは今年の夏、書店には多くの文庫本の帯に「又吉直樹推薦」といった推薦文が入りました。正確に言えばこの推薦帯はもともと別のフェアとして用意されていたものでしたが、又吉直樹の芥川賞受賞によりより目立つ形となったといった方が事実に近いでしょうか。
とにかく、太宰治であったり夏目漱石であったり村上春樹であったり、稲垣足穂、中村文則、西加奈子、安部公房、中島敦、筒井康隆と本当にビッグネームの名作を取り上げるというわかりやすさだったんですが、文学界にとってはそんな当たり前のレコメンドが今まで力強くなされてこなかったわけで、そういった意味でよい援護射撃になるのではと考えています。
ただこの作品ではこの物語の中心人物となる主人公とその先輩は、ともにお笑い芸人で又吉直樹の立場と妙にカブる部分があり、次に新しい作品を書くということに対してとても苦労するのではないか、とも思っています。
村上さんのところ/村上春樹
この文章を書いている最中に今年のノーベル賞について発表があったわけですが、今年も例年のごとく村上春樹はノーベル文学賞を獲得することが出来ませんでした。
ただ私は村上春樹ファンではありますが、村上春樹が偉大な文学者なのか?と問われると返答に困るくらいの普通の読者ですので、いわゆるハルキストとは異なる立場なので、まあ、そんなもんかなというのが私の偽ざる心境です。
「村上さんのところ」についてですが、これは実は今年のはじめに行われた期間限定の企画つまり一般読者からの質問メールに対して村上春樹がウェブサイト上での回答をしていたもの、の一部を抜粋して書籍化したものです。
こういった企画はウェブ時代になってから、何度か行われているものだったのですが、大SNS時代になってからは最初の試みということもありネット上でも大いに話題となりました。そしてその多くは好意的なものでした。
村上春樹といえば、名エッセイストでありヤクルト・スワローズ大好きおじさんであるという私の認識と、世間の村上春樹に対する認識はかなり大きくずれ込んでいたようであり、村上春樹がこんな人だと思わなかったという好評価を多く集めることに成功したネット時代としては珍しいコンテンツとなっていました。
書籍版の「村上さんのところ」には2バージョンあり片方は電子書籍化されているもので、ウェブ上のでやり取りがすべて収録されている完全版とこのことです。通常の紙の書籍は一部抜粋となっているようです。
私はウェブサイトで掲載されていた時に毎日のように見ていました。実はこのブログにも何回かそのことで記事を書きました。例えば「村上春樹とウェブサイトとレッド・ホット・チリペッパーズ(→link)」とか「村上春樹と漫画(→link)」とか。どちらも私にとっては印象的な内容でした。村上春樹とロック/音楽とは切り離すことが出来ない話題ですし、もう一方の村上春樹と漫画というジャンルは逆に目新しい話題でもあります。ただ、まだ書籍版については読んでいません。この文章はその時のやり取りの中から記憶に残っているエピソードを思い出しながら書いています。
「村上さんのところ」は時期的にはプロ野球シーズンが開幕する前に読者とのやり取りがおこなわれています。昨年のセリーグは村上春樹がファンと公言するヤクルト・スワローズは最下位に沈みました。そんな同じ屈辱を味わったヤクルトファンから「我がヤクルト・スワローズは戦力補強もあり、今年は期待できると思うんですがどうでしょう」との問いかけを受けた村上春樹は「大きな夢を見るのも良いですが、とりあえずベイスターズを最下位にして5位を目指しましょう」と現実的な回答をしましたが、シーズンが始まるとなんとヤクルトの優勝でセリーグは幕を閉じました。
また村上春樹はハルキストについても言及しています。「ハルキストはなんだかちゃらい感じがするので村上主義者と呼びましょう」と、どうやら村上春樹自信もハルキストという呼称は気に入っていないようです。
とにかく長編小説/短編小説といった側ではなく、エッセイ巧者としての村上春樹の側面が大きくフィーチャーされていて良い企画だと感じています。
それからもう一点だけ。
今回の企画ではいつもイラストを描かれていた安西水丸氏が2014年に亡くなっていることもあり、イラストの担当がフジモトマサル氏に変わっています。
村上春樹が積極的にメディアに登場することになったのはわりと最近のことなので、長きに渡り多くの村上主義者の思いえがく村上春樹は、安西水丸氏のイラストだったと思います。そういった意味で非常に惜しい方を亡くしたと思います。合掌。
日本のロック名盤ベスト100/川崎大助
その昔90年代前半のロッキング・オンには二人の川崎という編集者がいました。
一人は「フニャモラー」というなんだかふざけたあだ名をもつ川崎和哉という男でフリッパーズ・ギターやスピッツなどについてよく語っていました。TVブロスではネット探偵団という連載していたこともあって、実は私のつたない初期のネット知識はこのフニャモラーによる影響を一部受けています。
川崎大助の方についてですが、90年代中頃から「米国音楽」という雑誌の編集長を努めていて、この米国音楽という雑誌が実はよくわからなくて、そのタイトルとは裏腹に英国どころかヨーロッパ各地の音楽なども含めて幅広く取り扱っていて、おまけにCDまでついてくるという画期的な作りでした。ただ発売タイミングは思い出したようにポコポコ出版されるといったふうで、00年代途中までは発行されていたようですが、いつの間にか発刊されなくなっていました。
で「日本のロック名盤ベスト100」を書いたのは川崎大助の方です。
この書は、洋楽/海外ロックではオールタイムベスト的なリスナーズガイド、のようなものはよく作られていて、例えばThe Beatles(ビートルズ)のSgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band(サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド)が1位だとか、The Smiths(ザ・スミス)のThe Queen Is Dead(ザ・クイーン・イズ・デッド)が一位だとかよく、そんなランキングが紹介されたりしますが、何故か日本のロックではそういったものがない、なら俺(川崎大助)が作ろうと趣旨のもと作られています。
ランキングそのものは川崎大助一人によって決められてはいますが、決してパーソナルなものではなく普遍的なランキングとなっています。1位は誰もが納得のあのアルバムで、フィッシュマンズ、ジャックス、フリッパーズ・ギター、RCサクセション、山下達郎、ザ・ブルーハーツ、あぶらだこ、ケン・イシイ、電気グルーヴ、荒井由実、Perfume、キングギドラ、YMO、ハイ・スタンダードなど各時代、各ジャンルの名盤をかなりきちんと押さえた内容とレビューとなっています。
もちろん元ロッキング・オンの編集者らしく、昔のロッキング・オンの匂いのするランキングではありますが、日本のロックの歴史をざっと一覧で眺めるのにはよい一冊なのではないでしょうか。
薬剤師は薬を飲まない/宇多川久美子
私の普段の言動や行動とは程遠い「健康」に関する本です。
この宇多川久美子という人に興味を持ったことについては若干の理由があり「薬を使わない薬剤師」という一風変わった肩書が気になったからです。
この著者が本当に薬を飲まないのかという部分は私にとってはさほど重要な事ではく、恐らくはセンセーショナルなタイトルをつけることにより今風にいうならバズを狙ったということではないでしょうか。
本書の内容としては薬が効くメカニズムを理解することにより、薬に頼らない自然治癒力、自然免疫力を高めることによって病気などを撃退するといったものです。
感情としては理解ができます。
病気を撃退することが薬剤師にとっての正義であると。
ただし薬剤師として合理的であるかということについては疑問符が湧き上がります。
薬剤師が薬を使わないということは「商売上がったり」ではないのでしょうか。薬剤師である以上、日本の医療システムにおいては薬をバンバン出したほうが倫理的なことはともかく儲かるように思えます。そんな中この著者が主張している逆張りは、どんなビジネスモデルを生み出しているのか、興味があるといったことです。えっそんなゲスい理由かよ。と思われるかもしれませんがだいたいあってます。ゲスい理由です。
日本の医療においては病院/薬局/ドラッグストアには薬剤師は必ず必要な人材であり、ある種要の人材とも言えると思います。
薬剤師は難易度の高い資格ではあり、求人も多く、逆にこの資格を取得してしまえば、職に困らないとも言われています。
実際には求人募集サイトはかなりの数があり高額な給与での転職オファーも見受けられたりします。
今書いた薬剤師を取り囲むであろう好環境は私が勝手に推測したものに過ぎず本当にあっているのかどうかは私にはわかりかねますが、その状況の中、この著者のおこなった突如とした逆張り、その正体は義憤なのか、単なるビジネスモデルなのか、それともトンデモなのか、興味がわいているということです。
言ってしまえばゲスな気持ち90%とビジネス的な好奇心9%と純粋な好奇心1%に突き動かされてこの書を手にとりました。
ところでこの本の最後の方を見ると、不思議なエクササイズが図解入りで解説されており、そしてそれぞれに楽しげな名称がつけらています。たとえば「芽ばえエクサ」たとえば「竹の子エクサ」たとえば「麦ふみエクサ」。また「きれいな歩き方のコツ」も絵付きで説明されています。そういったちょっと変わった体の鍛え方、やり方もおまけ程度ですが記載されていたりします。
ぼくは眠れない/椎名誠
椎名誠という作家は私にとってはSF作家です。
「アド・バード」「武装武田倉庫」「水域」どれもSFの名作といっても言い過ぎではないと思います。
けれど一般的なイメージとしてはエッセイストとしての印象が強いでしょうか。
「わしら怪しい探検隊」「インドでわしも考えた」「ロシアにおけるニタリノフの便座について」。
日本どころか世界各地を飛び回っている印象がある。
そんなちょっとアウトドアな印象の強い椎名誠が「眠れない」と告白します。
不眠症ということらしいです。
実は私はかなり驚きました。
椎名誠は作家になる以前は雑誌の編集者/編集長をつとめていたとのことです。
そしてその末期くらいから眠れなくなったらしいです。
眠れなくなったついでというわけではないけれど、椎名誠はプロの作家に転職をしました。
あまりにも意外な顛末にやはり私は驚きました。
不眠症という状態と、椎名誠のイメージがあまりにも重ならないからです。
けれど、この「ぼくは眠れない」で書かれている内容は、やはり椎名誠は何を書いたとしてもどこまで行っても椎名誠なので、やはり楽しげないつもの調子で文章が書かれています。
それからの海舟/半藤一利
「それからの海舟」は江戸城無血開城以降の勝海舟について書かれている。
明治時代に入ってからも勝海舟は新政府で役職についています。けれど彼が新政府においておこなったことは最後の将軍徳川慶喜の復権であり、西南の役で逆臣となった西郷隆盛の名誉回復です。上野に西郷隆盛の銅像が建っている理由は勝海舟によるところが大きいようです。
「竜馬がゆく」だけに限らず、江戸っ子のような口ぶりで少しホラ吹きとも受け取れる人物像は一般的なものでしょうか。
勝海舟はともかく明治32年(1899年)まで生きました。明治以降の勝海舟はほとんど語られることは少ないですが、この時代にもそれなりに関与しています。そんな勝海舟の明治時代についてまとめられている評伝が本書となります。
私は半藤一利の書いた作品をいまだ読んだことがありません。半藤一利と言えば「昭和史」「幕末史」「日本のいちばん長い日」あたりが有名ですか。実は「幕末史」も私の積読本リストに入っています。けれど、この「それからの海舟」が一番読みやすそうで、私の興味のある部分と重なっているため、本書が今のところリストの上位となっています。
積読本のまとめ
すごい勢いで書きましたが私の積んでいる本からするとほんの一部です。
こんな文章書いてるくらいなら読めよ!と思われるかもしれませんが、私も実のところそう思います。
けどな、この記事を書いてみて思ったんだけど、素晴らしい。何が素晴らしいかと言えば、読んでもいないのに、何もしていないのに何かを成し遂げた気持ちになれる。できれば、この記事の続きが書きたいくらいだ。
願わくばきちんとこの本たちを読んできちんとした感想が書かれる日が訪れることを願って。それでは。