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Imagine Dragons(イマジン・ドラゴンズ)のライブを見た

Night Visions/Imagine Dragons  → link
 

 今年のサマーソニック東京2日目。とんでもないものを見せられた。

 バンドの名前はイマジン・ドラゴンズ。

 

 アメリカ・ラスベガス出身のロック・バンド。その音のスケールは果てしなく大きく、そして今時珍しいスタジアムバンド。

 

 2015年のフジロックおよびサマソニ/ソニマニという洋楽中心の夏フェスではEDM勢が猛威を振るった。

 人力EDMとでもいうべきRudimental(ルディメンタル)、若き才能Madeon(マデオン)、EDMにカテゴライズしてしまうのは違和感があり、どちらかと言えばエレクトロニカ/ダンスよりの不穏なネズミDJ・Deadmau5(デッドマウス)、あろうことかEDMに寝返ってしまったTodd Rundgrenトッド・ラングレン)、そしてサマソニ東京2日目もっとも大きなステージ・マリンスタジアムを満員にし、オーディエンスにとっての音楽新時代を感じさせたZedd(ゼッド)。

 特にゼッドは私にとってはかなりの衝撃だった。

 ポップアイコンであることを引き受けた歌姫でもなければ、何度も来日公演を重ねて知名度を上げたUK/USロック・バンドでも、奇跡の再結成来日を果たした伝説級のアーティストでも、国内で圧倒的な人気を誇る邦楽アーティストでもない、ただの一介のDJがあの時間にあそこまでの集客をし、オーディエンスをあそこまで上げるということに驚愕した。

 

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 参考までにこれがゼッドの時の様子。アリーナ側はぎっしりと埋まっている。画像はPAのまっすぐ後ろのエリアから撮影している。このエリアは一番最後に埋まるエリアのため、まだ空席が見える。ここが埋まってしまうとスタンドに入場規制がかかる。

 アーティストによってはアリーナエリアよりも先にスタンドに規制がかかる場合があったりする。スタンド側が先に規制がかかるパターンとしては、体力を消耗してまで見たいわけではないけれどとりあえずこのアーティストは見るだけは見るかという心理がオーディエンス側に働いた場合に起きる現象。

 

 私が何が伝えたいかというと、2015年の洋楽メインの夏フェスでは、圧倒的なEDM勢の前にある種、ロック愛好者としては絶望しかなかったということだ。

 もちろんEDM勢以外にも例えば、FKA Twigs(FKAツイッグス)やOf Monsters And Men(オブ・モンスターズ・アンド・メン)、Royal Blood(ロイヤル・ブラッド)、Ride(ライド)、Circa Waves(サーカ・ウェーヴス)、Smallpools(スモールプールズ)などは好ライブを披露したと思う。またゼッドより後の時間となってしまうが、D'Angelo(ディアンジェロ)にいたっては私に長ったらしいブログ記事(→link)を書かせるくらいのインパクトを与えた。

 けれど、彼らのほとんどはロックそのものではなかったり、デビューしたての若いバンドであったり、再結成後に新曲を披露することのない美しい思い出の中のバンドであったりした。一番のロックンロールの継承者達、それはつまりFoo Fightersフー・ファイターズ)であり、Muse(ミューズ)であり、Noel Gallagher(ノエル・ギャラガー)らは私にロック的なエモーショナルな強い気持ちを抱かせてはくれなかった。

  

 そんなゼッドのライブの後、EDM勢の攻勢により打ちひしがれていた時、暗くなりかけのマリンスタジアムで、私が目にしたバンドがイマジン・ドラゴンズだった。

 2年前のサマソニのことを思い出した。

 イマジン・ドラゴンズは2年ほど前にやはりサマソニ2013で初来日をはたしている。そう、2013年はミスチル地蔵(→link)というサマソニの知名度を一般層にも一気にあげるエピソードした年でもある。この時にイマジン・ドラゴンズの演奏を私は見ている。それは昼間の暑い時間帯で、特にアリーナは灼熱地獄のような暑さで、デビュー直後の彼らにとっては決してよい集客とはいえる状態ではなかった。

 日本での状況と本国での状況に大きな差があった。

 すでにアメリカ本国ではイマジン・ドラゴンズはブレイク済みで彼らはビッグネームだった。

 けれど日本のオーディエンスの反応は決して良いものではなかった。

 いや、その時にアリーナにいたオーディエンスの名誉のために言っておくと、あの場にいたオーディエンスそのものは素晴らしかった。「It's Time」や「Radioactive」でのシンガロングは感動的なものだったし、地蔵なんてことは決してなかった。ただしその数が圧倒的に少なかっただけのことだ。

 そんな芳しくない状況の中でもイマジン・ドラゴンズは全力投球だった。太鼓を叩き、オーバーなアクションでアリーナをスタンドを煽った。

 その時の私の印象としては泥臭くもあり、力強くもあり、こんなアメリカ的なロック・バンドがあるんだなあというものだった。

 2013年のイマジン・ドラゴンズは私にとって美しい思い出だった。

 

 イマジン・ドラゴンズが2枚目のアルバムを出し再度来日を果たした。

時間帯も前回のサマソニより昇格し、タイムテーブル的にはトリ前の夕暮れの良い時間帯だ。ライブのシチュエーション的にはある種最高に良いロケーションの時間帯とも言える。

 さすがにサマソニ2013の時のような集客ということはなかったが、それでもトリ前のアーティストとしては若干寂しい集客だったように思う。それでもアリーナにはそれなりに人がいた。

 私はのんびりとスタンドからライブを眺めた。

 若干疲れ気味だったので最初はドッカと座って見ていたが、途中から座っていられなくなった。

 

 セットリストの最後はもちろん。Radioactive(レディオアクティブ)。

 

 ここで唐突に少しだけ今年のフジロックの話をする。

 今年のフジロックは私が見たアーティストのライブはどれもひどく良かった。特に先ほど名前をあげたRide(ライド)、FKA Twigs(FKAツイッグス)、Deadmau5(デッドマウス)、Rudimental(ルディメンタル)、Royal Blood(ロイヤル・ブラッド)あたりは最高だった。何が良かったかといえば音が良かったように思う。開催前にはいろいろと言われたフジロック2015はこの方面(音の良さ)で今年は特に優れていたように感じている。

 なぜいきなりフジロックの話かといえば、今年のサマソニはその方面(音の良さ)では相対的にイマイチ微妙に感じていたからだ。

 ところがイマジン・ドラゴンズ。彼らは音の良さとか悪さとかそんなことは無関係にマリンスタジアムに爆音を響かせた。

 ロックなんてアレだろ、結局、でかい音でオーディエンスを包んでしまえば勝ちだろ、的なそんなステージだった。

 そして、それは正しかった。

 震えるくらいにビリビリするバカでかい音がスタジアムに鳴り響いた。

 ここまでの爆音で演奏しきったイマジン・ドラゴンズのライブは圧巻だった。

 

 

 うおお おっおー

 うおお おっおー

 れでぃおあくてぃぶ

 れでぃおあくてぃぶ

 

 

 

 

  動画は日本でのライブのものではないけれど彼らイマジン・ドラゴンズが圧倒的な様子でライブをおこなっていることが分かってもらえると思う。

 

 EDM勢のゼッドに動員で負けたのは残念だったけれど、私の中ではイマジン・ドラゴンズの演奏は圧倒的だったのでそれだけで満足だった。

 次に来日はフジロックのヘッドライナーあたりがよいのではないかと個人的には思っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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