エナジードリンクあるいはお嬢様聖水
地下鉄の駅構内に貼ってある広告
名古屋の地下鉄を利用していると時折、こんなポスターがどーんと貼ってあってびっくりする。
その名も「お嬢様聖水」。名古屋の地下鉄構内のコンビニで絶賛発売中のエナジードリンクの名称である。
「お嬢様聖水」て。あまりにもド直球なネーミングに、もはやどん引きを通り越して感動すら覚える。
私はもちろん買って飲んだ。
感想としては、確かにエナジードリンクのような味がする。けれどやはり出落ち感あふれる普通の炭酸飲料だと思う。
正直な気持ちをそのまま書けば、わざわざ2本目がほしいとまでは思わない。
けれど結論を出すのは早い。
ちょっとだけ私の文章を読み進めてほしい。
「お嬢様聖水」とはなんなのか、を読みとくにはそもそもエナジードリンクとはなんなのかということを考えなければならない。
ところで話はそれるが、この「お嬢様聖水」は普通のコンビニでは売っていないようで、ほしいと思った場合は通勤途中の地下鉄構内のコンビニで買わない限りはアマゾンでのまとめ買いくらいしか選択肢がない。そんな中ある種限定された環境/状況においては、おすすめの用途がある。それはIT系の半分死臭のするSEやプログラマであふれている事務所ならば、アマゾン・ジャパンで「お嬢様聖水」を大量に購入し冷蔵庫に突っ込んでおけば、ゾンビと化したIT土方たちがわらわらと、「お嬢様聖水」を求めて集まってくるに違いない。
ゾンビなのに聖水を求めてわらわらと集まってくる、という様子を想像するだけちょっと笑えてくるではないか。
一応念のため言っておくとこの文章を書いている私もIT土方だ。
エナジードリンクとプラシーボとお嬢様聖水の存在意義
ところでこの「お嬢様聖水」をよく見ると植物発酵エナジードリンクと書いてある。エナジードリンクとは結局、いわゆる雰囲気飲料でカフェインが通常より多く混入されていればOKみたいなところがあって、栄養ドリンクとは異なり実際のところ何が良いのかわからない部分がある。
そもそもエナジードリンクとはなんなのか?という話だけれど、結論から言えば自己暗示の賜物でしかない。飲むと集中力が高まるんだ、眠気が吹っ飛ぶんだと自らにいいきかせつつ飲んでいる部分があって、そういったことから考察すると「お嬢様聖水」は効果と言った意味では直接的な価値は薄いかもしれない。が、存在意義という意味ではエナジードリンクとしては良いポジションを獲得している。高い偽薬効果つまりはプラシーボを生み出す幻想に一役買っている商品名と缶のデザインというかお嬢様のイラストではないかと思われる。
エナジードリンクという幻想には、どこかしら健康なんかクソ食らえ、不健康バンザイ、この灰色の脳細胞にエナジーを注入するんだ、徹夜ばんざいというような明日のことなど知らない的なヤケクソさが同居しているように思える。
そんな危険な思想にほっと一息「お嬢様聖水」である。
エナジードリンクの定義が若干乱暴でもあるように思えるけれど、エナジードリンクを飲むタイミングなどを考慮するとあながち間違ってもいないように感じている。
エナジードリンク私なりのランキング
冷静に考えてみれば、いや考えなくてもここまでの文章は異常なまでの「お嬢様聖水」押しで相当のレベルで気持ちが悪い。
そもそもの話をしてしまえば、私そのものもそこまで「お嬢様聖水」押しでもない。
なので、いっそのこと私なりのエナジードリンクランキングを発表していきたいと思う。
ところで最初に断っておくと私は別段エナジードリンクマニアとかではいっさいなく、よくいる雰囲気でエナジードリンクをたまに摂取している一般人でしかないので、気の利いた情報/コメントは一切ないし、あまり知られていないような種類のエナジードリンクを取り上げたりすることはまるでないので、がっかりしないように。
レッドブル
私のエナジードリンク心のベストテン第一位はもちろん赤い牛が目印のレッドブル。
※心のベスト10とは言っていますが10位まで発表はされません。
F1チームのスポンサーとなり、フェスまで開催してしまう、あのレッドブル。
レッドブルが登場したはるか昔からエナジードリンクそのものは存在した。が、エナジードリンクという名称で若い世代にまで大きくアピールし、今のエナジードリンクブームを創りだしたのはこのレッドブルの功績。
レッドブルの歴史がエナジードリンクの歴史そのものと言っても言い過ぎではないと思う。
海外で販売されているレッドブルとは、構成は違うと言われてはいるけれど、実際の内容的にはタウリンが薬事法の都合上、アルギニンにすり替わっているというもの。これにより効き目や効用がどれくらい異なるかは不明な部分があるが、実際にはそこまで中身が違うものではないという説もある。私の言いたいこととしては、そんなこと気にしたってどうしようもないし、コンビニで帰るレッドブルこそが、私たちにとっての本物のレッドブルなんだということ。
先駆者だけあって安定した良さがある。このジャンルを生み出し一番乗りを果たしたレッドブルには当然一番の称号が与えられてしかるべきだと思う。
ところで最近ではロング缶もあるが、個人的にはショート缶の方が好み。お値段的な理由もあるけれど、レッドブルはそこまで一気にたくさんは必要ない。
モンスター エナジー
先ほどレッドブルの時にはショート缶が良いと書いたけれど打って変わってモンスターエナジーは355mlのビッグ缶ががぶ飲みできて最高。
エナジードリンクながら甘さもかなりあり飲みごたえあり。
レッドブルにはどこかおしゃれさがありますが、こちらはそんなものはクソ食らえとばかりに実用性が非常に高い。ハイコストパフォーマンス。
緑・青(アブソリュート)・オレンジ(カオス)の缶があるけれど、緑色が好み。
スターバックス・リフレッシャーズ
心のベストテン第3位はスターバックス・リフレッシャーズ。
アマゾンに商品掲載がなかったので画像なし。
調べてみるとネット上では評判/評価が低かったようだけれども、私はかなり気に入っており、セブンイレブンで見かけなくなるまではずっとこの商品を買っていた。
レッドブルの時におしゃれ感があると書いたが実際には、こちらのスターバックス・リフレッシャーズの方が舌触りも独特で、スタイリッシュな缶の雰囲気も含めよりおしゃれ感が強い。
そういった意味ではキング・オブ・エナジードリンクと言ってもよいと思う。
ロックスター
私のエナジードリンク心のベストテン第4位はロックスター。
もっともイメージ的に損をしているであろうエナジードリンク。
エナジードリンクは実利的な機能を求めて飲むものではなく、プラシーボ的にその雰囲気を楽しむものだと私は書いた。
そういった意味で24時間戦えますか的なリゲインとエナジードリンクのメッセージ性は合致するはずであった。ところが不思議なことにこの黄色すぎるどぎついんデザインの缶と、リゲイン・エナジードリンクの味はマッチしていない。もっともっとどぎつく雰囲気をお客さんは要求しているんだ。けれど、どうだろう、リゲイン・エナジードリンクは上品すぎる。
エナジードリンクそのものの完成度はさておき、雰囲気先行のこの飲料においてはそういったコマーシャル的ない見で成功しているとは言い難い。
缶と、飲料の色と、味と、リゲインの持つイメージがバラけていて宙に浮いている。そんな印象を受けた。感想としてはとにかく惜しい。
エナジードリンク まとめ
心のベスト10の発表はここまで。
えっ6位以降は?という疑問はごもっともだが、残念ながらこれ以上何かを語る知識は私にはない。エナジードリンク初心者の限界というやつだ。
ところでエナジードリンクを語るならオロナミンCを語るべきみたいな部分もあるとは思うが、残念ながらあの黄色すぎる液体は私には無理。明らかに不思議な色をしすぎている。
そんなわけで機会があればまたエナジードリンクについて語りたい。