Pharmakonはパルマコンと呼ぶのが正しいのかそれともファルマコンと呼ぶのが正しいのか。
美しい脚に何かの幼虫。
最近はじめてPharmakonと呼ばれるアーティストを聴いた。アルバム「Abandon」だ。ジャケットが本人のものかどうかはわからないが、若いニューヨーク出身の女性アーティスト。
ジャケット通りの音というかジャケットらしくない音というか。
新しい音楽なのか、よくある種類の実験音楽なのか、そもそも音楽なのかどうかすらよくわからない。
例えるなら、「実録!富豪の離れで起きた連続猟奇殺人事件!」みたいな趣がある。暗闇の中で何度も何度も発せられる女性の叫び声、うめき声、悲鳴。その繰り返し。
通勤電車の中でイヤホンから音漏れでもさせようものなら、おそらく私達は異常者扱いだ。仮に家のスピーカーで聴いたとしても音量を間違えたならば近所の人から、警察に通報される可能性がある。「あの家から女性の叫び声が聞こえる、何か事件の可能性がある」と。
アルバムとはいえ5曲入り。しかしそのうちの1曲は27分にもわたる長い曲。
最近、私は電車の中でこのアーティストの曲を聴いている。そして同じ車両にいる人達に異常者だと思われないように気をつけている。